フェラーリの工場見学

esmileelife2007-12-30


有本です.遅くなりましたがフェラーリの工場見学報告です.実は今,マクラーレンフェラーリ技術スパイ事件があって係争中で,この工場見学許可をもらうのはかなり難しかったそうです.そして残念ながら工場内の写真撮影は禁止.入り口ですべてのデジカメを取り上げられてのスタートでした.ですからここに載せた写真も,工場見学後にもらった今年のフェラーリ本社のパンフレットのものを一部掲載しています.


まず,入り口で受付をすませると,バスに乗って来客用のオフィス棟に向かいます.途中で既に建物脇にずらりと並んだ大量のフェラーリを発見し,山本先生と一緒に,「うわ,フェラーリや,フェラーリや!」と大騒ぎ.プレゼンルームでショートビデオを見た後,英語のガイドさんがいよいよ工場を案内してくれます.最初に行ったのはエンジンを組み立てているところで,液体窒素の中から煙を上げる部品をなんだかエイリアンの映画みたいなロボットアームが取り出しては組み立てるといった部分がある反面,職人が手作業で金槌で『ガン!』とやっているなんて言う工程もありました.今回のイタリア行きに先立って,『フェラーリと鉄瓶』(下記リンク)を読んでいったのですが,そこにも,ドアが合わないと職人がよーく見定めて金槌一発でぴったり,というエピソードが出てきますが,ホンマに金槌とねじ回しで組み立ててるんやとびっくりしました.

この英語のガイドさんによれば,12気筒エンジンは8人の職人がいて,1日8台しか作られず,8気筒エンジンは1日24台,マセラッティーのエンジンは何台でも,ということで,エンジン職人はみんな12気筒のフェラーリを作りたくて仕事に励んでいるんだそうです.そういえば,マセラッティーの工場も同じはずなのに,工場内の壁にロゴマークが貼ってあるのをみただけで,職人はみーんなフェラーリレッドのつなぎを着て作業をしていて,マセラッティーも結構いい値段な車のはずなのになんだかフェラーリ作るのの練習みたいなポジショニングはちょっと複雑な感じがしました.

車のボディーを作るところでは作りかけのフェラーリが作業ラインに載せられており,これもコンベアで流れているのではなくて,職人が一つずつ文字通り手作業でくみ上げていってました.また,内装のエリアでは,革のシートを裁断して縫っているのですが,これは去年の11月に見学したKitonの工場そっくりで,まさにイタリア服飾技術が組み込まれている様がよくわかりました.
また,展示場には歴代の記念モデルや古いものからF1車が展示されていて,自由に触ることができます.中には田中康夫唐沢寿明のサインが入ったワールドツアーで使われたものも展示されていました.

こうして見学していると,フェラーリにつとめている人はみんな本当にフェラーリが好きで,あの赤のつなぎを誇らしげに着ていて,フェラーリに注ぎ込む情熱というかパッションを強く感じます.本当にフェラーリレッドはイタリア人の血の色なんだなと.

今回の旅では先のバルサミコ酢しかり,フェラーリしかり.イタリア人のこだわり,プロの情熱というものを見せていただいたことでした.

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待合の椅子がイタリアンなイースマイル矯正歯科
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フェラーリと鉄瓶―一本の線から生まれる「価値あるものづくり」

フェラーリと鉄瓶―一本の線から生まれる「価値あるものづくり」