SiCKO


こんにちは,中山です.映画を観に行きました.
Michael Mooreの3年ぶりの新作,SiCKO(シッコ)です.アメリカでは,生きるべきか死ぬべきかを決めるのは保険会社...信じられない内容でした.もともとドキュメンタリー映画は好きなのですが,何かのコメントに「今回のMichael Mooreの作品は医療従事者であれば必ず観ておかないといけない」と記載されており,待ちに待った公開でした.SiCKO国民皆保険制度がないアメリカ国民のための映画ですが,日本国民にとってもタイムリーだと思います.それは日本の医療構造改革アメリカ同様,市場原理を導入して営利企業の参入を目指しているからです.
映画では,アメリカ医療と,国が責任を持ち社会保険の一環として行っている他国の医療を対比しています.どちらの医療が国民にとって良いかなんてこの映画を観れば一目瞭然です.
矯正歯科は命に関わるようないわゆる病気を治すものではありませんし,そもそも矯正治療とは,自分を高め,より豊かな人生をすごすための自分の健康への投資です.医療は政治の問題として切り離して考えられないわけですが,Michael Mooreの取り上げた問題が保健適用ではない矯正歯科に直接関係してくるわけではありません.けれど,医療機関で働く者として,ひとりの人間として,日本の医療制度を含めていろいろと考えさせられました.医療従事者のみならず,多くの人に関わる問題だと思いました.
SiCKOはとても深い内容でしたし,うまくは言えないのですが,これからもみなさんの笑顔のために仕事ができればいいなと思います.
命に関する内容ですが,Moore流ユーモアたっぷりの映画ですので堅苦しくなく,わかりやすいのでぜひ観てみて下さい.